小児矯正(マウスピース矯正など)

透明で取り外せる装置で、成長を味方にする小児矯正

小児期の歯並びや噛み合わせの乱れは、見た目だけでなく「噛む」「話す」「呼吸する」といった基本機能にも影響します。
当院では、従来のワイヤー装置に加えてマウスピース型矯正にも対応。透明で目立ちにくく、取り外せるため衛生的という特長があり、学校生活や習い事にもなじみやすいのが魅力です。
お子さま一人ひとりの成長段階と生活リズムに合わせ、「今必要なことを、無理なく」進める矯正計画をご提案します。

小児のマウスピース矯正とは

マウスピース矯正は、薄く透明な樹脂製アライナーを段階的に交換しながら歯を少しずつ動かす方法です。取り外し可能なため食事や歯磨きの妨げにならず、装置の違和感や痛み、口内炎リスクが比較的少ないのが特長です。
小児期(混合歯列期)は顎の骨が成長中のため、「第1期治療」で整えた顎の土台を活かしつつ、前歯のねじれや軽度〜中等度の叢生などを効率良く整えていけます。症例により、ワイヤーや拡大床など他装置と併用することで効果が高まります。

対象年齢と開始の目安

開始時期は、歯の生え変わりの進み具合や顎の成長スピードにより個人差があります。当院では、お口の成長段階を評価したうえで総合的に判断します。以下は一般的な目安です。

  • 対象年齢:おおむね7〜12歳の混合歯列期(症例により早期/後期の開始あり)
  • 相談のサイン:前歯の重なり・出っ歯/受け口傾向・口呼吸・指しゃぶり癖・発音の不明瞭さ
  • 検討タイミング:6歳臼歯萌出、前歯が永久歯へ生え変わる時期はチェックの好機

マウスピース矯正の特長

メリット

学校生活や日常ケアとの両立を重視する小児にとって、マウスピース矯正は多くの利点があります。以下は代表的なポイントです。

  • 目立ちにくい:透明なため見た目のストレスを軽減。写真撮影や発表会でも安心。
  • 痛みが少なめ:段階的に弱い力で動かすため、調整直後の強い痛みや口内炎が起きにくい。
  • 衛生的:取り外して歯磨きでき、むし歯・歯肉炎のリスクを抑えやすい。
  • 成長に合わせやすい:交換ごとにプランを見直し、顎の成長や萌出状況に追従可能。
  • スポーツ・管楽器にも配慮:口腔内の装置が少なく、競技や演奏と両立しやすい。

留意点

適切な結果を得るには、装着時間や通院ペースなどのルール遵守が不可欠です。また、適応範囲には限界があり、骨格性の不正や重度の叢生はワイヤーや外科的治療を検討する場合もあります。

  • 装着時間:原則1日20時間前後の装着が推奨(食事・歯磨き時は取り外し)。
  • 自己管理:装置の紛失・破損・装着忘れは治療遅延や後戻りの原因。
  • 適応の限界:大きな顎ズレや重度の叢生は単独では困難。併用または他法へ切替。
  • 発音・違和感:開始初期に一時的な違和感や発音の変化が出ることがある。

適応しやすいケース/難しいケース

診査・診断の結果を踏まえ、適応の可否を丁寧にお伝えします。以下は傾向の目安です。

  • 適応しやすい:軽度〜中等度の叢生、すき間、前歯の傾斜、開咬傾向の一部、口呼吸や舌癖への機能訓練と併用するケース。
  • 難しい:骨格性の受け口/出っ歯、重度叢生、著しい交叉咬合、顎関節の機能障害を伴うケース(他装置・外科連携を考慮)。

治療の流れ

当院では、初診から保定まで一貫したフォロー体制で進めます。段階ごとの目的を明確にし、無理なく継続できるようサポートします。

  1. 初診相談:気になる点や生活リズムをヒアリング。装置の選択肢と概算期間をご説明。
  2. 精密検査:口腔内スキャン、レントゲン、必要に応じてCT、顔貌写真・口腔内写真を採得。
  3. 治療計画:成長予測と萌出状況を考慮したシミュレーションを作成し、目標と通院間隔を共有。
  4. アライナー製作・装着指導:装着/取り外しのコツ、清掃保管方法、装着時間のルールを練習。
  5. 段階的交換と経過チェック:1〜2週間ごとに交換。1〜3か月ごとに来院し適合・清掃・むし歯チェック。
  6. 仕上げ調整:微調整(リファインメント)で最終位置を整える。必要に応じ他装置併用。
  7. 保定(リテーナー):動かした歯を安定させるため、保定装置を指示通り装着し後戻りを予防。

治療期間と通院ペース

治療期間は歯並びの難易度と装着遵守度で変動しますが、目安は6か月〜24か月程度です。通院は1〜3か月に1回を基本に、成長段階や装置交換のタイミングで調整します。受験や長期の行事がある場合は、事前に計画へ反映します。

装着時間とご家庭でのサポート

小児矯正の成否は日々の装着習慣に直結します。ご家庭での声かけやチェックにより、治療の質が大きく向上します。

  • 装着ルーティン:起床後・帰宅後・就寝前の確認を固定化し、目標時間を達成。
  • アプリや表で管理:装着時間を可視化し、達成感を育てる。
  • 予備ケース携行:外出時の紛失・破損を予防。食事中は必ずケース保管。
  • 家族で称賛:継続できた日をほめることで自己肯定感を高め、モチベーション維持。

学校生活・習い事への配慮

装置が目立ちにくいため、友人関係や学校行事でも心理的負担が少ないのが利点です。スポーツではマウスピース併用や装着タイミングの工夫、管楽器では練習前後の装着/休止時間を個別に設計します。面談時に具体的なスケジュールをご相談ください。

衛生管理とむし歯予防

取り外せる利点を活かし、むし歯・歯肉炎を防ぐケアを徹底します。基本は「食事のたびに外す→歯磨き→再装着」です。

  • アライナー洗浄:専用洗浄剤や流水+やわらかブラシで毎日清掃。
  • フッ化物活用:年齢に合った濃度の歯みがき剤・洗口で再石灰化を後押し。
  • 定期検診:「PMTC・SRP」「シーラント」と併用し予防強化。
  • 間食管理:ダラダラ飲食を避け、装着前に水でリンスする習慣づけ。

費用の目安(自由診療)

小児のマウスピース矯正は保険適用外です。装置の種類・難易度・併用治療の有無によって費用が異なります。詳しい金額は診断後にお見積りいたします。

第1期・第2期との関係とページ間の導線

「第1期治療」で顎の土台と機能を整え、マウスピースで歯列をきめ細かく誘導することで、第2期(永久歯列の本格矯正)を短縮・簡略化できる可能性があります。生え変わりの節目ごとに評価し、必要なら装置を切り替える「段階的アプローチ」を採用します。成長・生活・学業のバランスを最優先に、最終目標(噛める×見た目×衛生)へ伴走します。

当院の取り組み

地域の小児矯正ニーズに応えるため、当院は装置の選択肢とサポート体制を整えています。以下の点を大切にしています。

  • 女性院長・子ども目線の説明:怖くない・分かりやすい説明で前向きに通院。
  • デジタル活用:口腔内スキャンとシミュレーションで治療像を可視化。
  • 総合予防連携:フッ素・シーラント・PMTCと併用し、むし歯ゼロをめざす。
  • アクセス性:千日前線「南巽駅」2番出口徒歩7分/駐車スペース2台。
  • 通いやすい診療時間:平日19時まで、土曜13時まで診療。

まずは現状チェックから。お気軽にご相談ください

「本当に必要?」「うちの子に合う?」「装着できるか不安」——そんな疑問からで十分です。
当院では、お子さまの成長段階・生活・性格に合わせて最適なタイミングと装置をご提案します。生野区・南巽エリアで小児のマウスピース矯正をご検討の方は、どうぞご相談ください。