リスク・副作用
安全な治療のために、リスクや副作用について正しく知っておきましょう
当院では、すべての治療において安全性を第一に考え、痛みや不快感を最小限に抑えるよう努めています。
しかし、どのような歯科治療にも「副作用」や「予期せぬ経過」が起こる可能性はゼロではありません。歯や歯ぐき、顎の骨、粘膜などは非常に繊細な組織であり、治療後の反応は個人の体質や免疫力、生活習慣によって異なります。
このページでは、一般的な歯科治療および自由診療における代表的なリスク・副作用について詳しくご説明いたします。
一般的な歯科治療におけるリスクと副作用
保険診療を含む一般的な歯科治療でも、治療直後には一時的な症状がみられることがあります。これらの多くは自然に改善していきますが、まれに再治療や追加処置が必要となる場合もあります。
- 治療後の歯や歯ぐきの痛み、違和感、しみる症状
- 麻酔後のしびれ感や腫れ
- 咬合調整後に一時的な噛み合わせ違和感
- 神経治療後の軽い鈍痛や咬合時痛
- 詰め物・被せ物の装着後の違和感（数日〜数週間で改善することが多い）
これらは治癒過程で一時的に現れる生理的反応であり、ほとんどの場合は経過観察で自然に回復します。もし症状が長く続く場合は、我慢せずに早めの受診をおすすめいたします。
インプラント治療に伴うリスクと副作用
インプラント治療は高い成功率を誇りますが、外科手術を伴うため、一定のリスクを伴います。当院ではCTによる立体的な診断とサージカルガイドを用いてリスクを最小限に抑えていますが、以下のような副作用が起こる可能性があります。
- 手術部位の腫れ・出血・痛み・内出血
- 一時的な麻痺やしびれ感（神経に近い部位を手術する場合）
- 感染やインプラント周囲炎による骨吸収
- インプラント体の動揺・脱落（噛み合わせやメンテナンス不足による）
術後は過度な喫煙や強いブラッシングを避け、指示された通りのケアを行うことが大切です。定期的なメンテナンスによって長期的な安定を保つことができます。
セラミック治療・ダイレクトボンディングのリスク
セラミックやレジンなどを用いた審美修復治療は、見た目が美しく金属アレルギーの心配もない治療法ですが、次のような注意点があります。
- 過度な咬合力により、セラミックが欠ける・割れる可能性
- 装着初期の軽い違和感（数日で慣れることが多い）
- ダイレクトボンディングの場合、経年的な変色や磨耗
適切な噛み合わせ調整や定期的なメンテナンスを行うことで、長期間にわたって美しい状態を保てます。
ホワイトニングのリスクと副作用
ホワイトニングは薬剤によって歯を白くする処置であり、安全性は確立されていますが、体質や歯の状態によって一時的な症状が出ることがあります。
- 一時的な知覚過敏（しみる症状）
- 歯肉や粘膜への刺激
- 個人差による色のムラ
これらの症状は通常1〜2日ほどで治まります。歯のエナメル質や神経に悪影響を及ぼすことはありませんが、体調がすぐれない場合や妊娠中の方は、施術前にご相談ください。
歯周外科・再生療法のリスク
歯周組織再生療法や歯肉移植などの外科的処置では、以下のようなリスクが想定されます。
- 術後の腫れ・痛み・出血
- 一時的な歯の動揺
- 再生組織の治癒が不十分な場合
適切な術後管理と清潔な口腔環境の維持が、治療成功の大きな鍵となります。
矯正治療に伴うリスク
矯正治療では歯を動かすことにより、歯根や骨に負担がかかる場合があります。代表的なリスクには以下が挙げられます。
- 歯の移動による痛みや違和感
- 矯正装置による口内炎や粘膜刺激
- 歯根吸収や歯肉退縮
- 治療後の後戻り（保定装置の装着で防止）
全身的な副作用への配慮
高血圧、糖尿病、心疾患、骨粗しょう症などの持病をお持ちの方は、使用薬剤や治療方法により副作用が起こるリスクがあります。
当院では、事前に問診票や既往歴を確認し、必要に応じて主治医と連携しながら、安全な方法で治療を進めております。
投薬や麻酔に不安がある方も、どうぞ遠慮なくお申し出ください。
治療を安全に進めるために
リスクや副作用は、治療を受ける上で避けられない部分もありますが、正しい情報と丁寧な説明によって安心して治療に臨むことができます。
当院では、治療のメリットだけでなく、考えられるデメリットについても誠実にお伝えし、患者さまの納得を得てから進める「インフォームドコンセント」を徹底しています。
どんな小さな不安でも、どうぞお気軽にご相談ください。患者さまの安全と満足を第一に、誠実な歯科医療を提供いたします。
このページのコンテンツ